家を出た=離婚において有責? |熊本の離婚・慰謝料請求に強い女性弁護士

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家を出た=離婚において有責?

夫婦のどちらかが家を出ると,それまでの「夫婦」「家族」という「形」が壊れます。

では,「夫婦としての形を壊したのは家を出た側」ということで,「家を出た側は,結婚生活を壊した(離婚において有責)」ことになるでしょうか?

家を出た側は,結婚生活を壊した(離婚において有責)ことになるのか?

「家を出た」ことによって当然に「結婚生活を壊した側」であるとはなりません。

たとえば,「配偶者以外の異性と交際するようになり,この異性と暮らすために突然家庭を捨て,生活費も全く渡さなくなった」という人がいれば,その有責性(結婚生活が壊れたことに主な責任がある)は明らかでしょう。でもその理由は,「家を出た」こと自体ではなく,「配偶者以外の異性と交際」,「離婚も成立していないし,離婚についての話し合いも一切しないまま,交際相手の異性と暮らすために家を出た」,「生活費を渡さない」というところにあります。

逆に,「配偶者からDVを受け続け,ずっと我慢してきた人がシェルターに逃げ込んだ」といった場合,「どんな理由があっても配偶者のいる家を出るべきではない。家を出たあなたが結婚生活を壊したのだ」と非難する人はいないでしょう。「結婚生活を壊したのは,配偶者に暴力を振るい続けていた側だ」と捉えるはずです。

このように,単純に「家を出た」という行為だけを見て,離婚における有責性(どちらが結婚生活を壊したか?結婚生活が壊れたことについてどちらがより悪いか)を判断することはできないのです。

問題となるのは,家を出る「前」に,夫婦間で何があったのか,どんな関係性であり,どのような出来事があったのか?です。

先に調停を申し立てた方が,有利になる?

これもよく聞かれるのですが,そういったことはありません。

離婚などの家事調停に限らず,調停というのは,トラブルの当事者どうしが「話し合いでの解決」を目指すためのシステムです。裁判所がどちらかに肩入れするということはなく,裁判所としては,「申立をした人(申立人)」も「申立を受けた人(相手方)」も平等に扱わなければなりません。

勿論,申立をする側は,相手に何を求めるのか,その理由や根拠などを示す必要があります。しかしそれは,「何を話し合うのか?」を明らかにするためです。

裁判所が「申立人の言い分」を信じて,相手方を糾弾してくれるというわけではありません。

そのため,「相手に先に申立をされたら不利になる」と考えて,焦る必要はないのです。

ただ,婚姻費用や(離婚後の)養育費に関しては,調停申立でも,内容証明の送付でも,こういったことが難しければひとまずはLINEでも構わないので,早い時点で請求を行っておいた方がよいです。不払があった場合,当然に「支払のなかった全期間」の支払が命じられるわけではなく,基本的に「実際に請求を行った時点」からの分に限られるためです。

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この記事の作成者

弁護士髙木 紀子(たかぎ のりこ)

熊本県弁護士会所属 56期

依頼された事件を単に処理するだけではなく、依頼してくださる「あなた」の幸せを実現します! 「トラブル」の相手はご本人にとって非常に身近な人です。家族・親族が相手となると、どうしても「気持ち」に関わるところが前面に出てきます。でも、こういったお気持ちに関することを無視してしまうと、ご自身がどうしたいか、どんな形になれば「解決した」、「安心した」と言えるのかも見えず、法律上の問題を解決することもできなくなってしまいます。「この人になら、自分の気持ちを話してもいいかな」、「この人になら、『こうして欲しい』、『そのやり方はちょっと違うような気がする』と遠慮なく言えそうだな」、「わからないことがあっても、遠慮せず質問ができそうだな」と感じていただき、問題を解決する「心強い味方」になることができればと思っています。

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