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相続・遺言・離婚・借金問題を解決する熊本の「弁護士法人ときわ法律事務所」

相続・遺言・離婚・借金問題を解決する熊本の「弁護士法人ときわ法律事務所」

2020年05月15日 借金問題

債務整理のご相談をお受けする中で,「自分の借金のせいで妻に迷惑をかけたくないので籍は抜いた(離婚した)が,今も一緒に住んでいます」といった話を聞くことが時々あります。

法律上,「お金を返す義務」があるのは,借入先に「返済を約束」した人だけです。具体的には,お金を借りた当人や,その人のために保証をした人です。
したがって,たとえ「夫婦」,「親子」といった関係があっても,「返済の約束」(契約)をしていなければ,法律上の返済義務はありません。
なお,「お金を借りる」という契約は,口約束でも成立しますが(※お金を受け取ることも必要),「保証人になる」場合は口約束ではダメで,書面を作成することが必要です。

「でも,返済が滞ったら家にまで訪ねてきて,ドアを連打されたり,お金を返すよう怒鳴られたりするのでは…。そうなったら妻や子供が怖い思いをする」といった心配をされる方もいますが,こういった方法で取立をすることは基本的にNGです。

【貸金業法21条1項-やってはいけない取立行為】
・21時~8時の間(深夜や早朝の時間帯)に,電話をかけたり自宅を訪ねたりして借金の返済を求めること
・正当な理由もないのに,自宅以外の場所(勤務先,親族の家など)に督促の連絡をしたり,訪ねて行って返済を求めること
・訪ねていった場合に,「帰ってください」と求められても居すわること
・本人のプライバシーに関わる内容を第三者に言い触らすこと(ビラを貼るといった場合も含む)
・他からお金を借りて返済するよう求めること
・本人以外(家族も含む)に返済を求めること
・家族などが「本人の居所は知らない」,「返済に協力はできない」と言っているのに,それでもなお協力するよう求めること
・弁護士などから「債務整理の依頼を受けた」と通知を受けた後も,本人に返済を求めること

自宅を訪ねて行くこと自体は「禁止」ではありませんが,訪ねて行ってもよい時間帯は8時~21時の間に限られます。
督促や取立を行ってよい相手は「お金を借りた人(あるいは保証人)」のみであり,家族に返済を求めることは違法です
自宅のドアに「この人はお金を借りている」,「借りたお金を返さない」などと書いた文書を,第三者にも見えるように張ったりすることも違法です。
また,お金を返してもらう権利があったとしても,お金を返してもらうために脅したり,暴力を振るったりすれば,恐喝や強盗といった犯罪になります。
そのため,「貸金業者が家まで押しかけてきて怖いことを言って来る。家族に対してまでお金を返すよう求める」といった場合は,警察を呼んで構いません。そして,貸金業の登録を行っているまともな金融機関であれば,こういった違法な取立はそもそも行いません。

弁護士に債務整理の依頼を行い,借入先に通知を送ってもらえば,借入先が連絡できる相手は「ご本人から依頼を受けた弁護士だけ」となり,家族だけでなくご本人に対しても,連絡することはできなくなります。勿論,自宅までやって来るということもありません。
家族のことに限らず「こういったことが心配」ということがあれば,弁護士に相談された際に打ち明けて,どういった対応をしてもらえるのか確認してみてください。

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監修

弁護士髙木 紀子(たかぎ のりこ)

熊本県弁護士会所属 56期

依頼された事件を単に処理するだけではなく、依頼してくださる「あなた」の幸せを実現します! 「トラブル」の相手はご本人にとって非常に身近な人です。家族・親族が相手となると,どうしても「気持ち」に関わるところが前面に出てきます。でも,こういったお気持ちに関することを無視してしまうと,ご自身がどうしたいか,どんな形になれば「解決した」,「安心した」と言えるのかも見えず,法律上の問題を解決することもできなくなってしまいます。「この人になら,自分の気持ちを話してもいいかな」,「この人になら,『こうして欲しい』,『そのやり方はちょっと違うような気がする』と遠慮なく言えそうだな」,「わからないことがあっても,遠慮せず質問ができそうだな」と感じていただき,問題を解決する「心強い味方」になることができればと思っています。

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