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相続・遺言・離婚・借金問題を解決する熊本の「弁護士法人ときわ法律事務所」

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2020年06月12日 相続・遺言

亡くなった方が「遺言書」を遺していた場合,家庭裁判所で「検認」という手続をとることが必要です。

「検認」は,相続人全員(遺言で相続人以外の者に財産を遺すとされている場合はその相手も)に「遺言があること」と「遺言の内容」を知らせるための手続です。
「検認」を行うと,家庭裁判所で「検認」を行った時点で「遺言書がどのような体裁・記載内容であったか」が記録として残ります。また,「検認」を受けるべき遺言書が封をされていた場合は,「検認」の時まで開封してはいけません。そのため,「検認」を行った後に遺言書が紛失したり,誰かが書き換えたりしても,裁判所に残っている記録を見ることで(写しをとることも可能),「遺言書にはどのように書かれていたのか」を確認できます。

ただ,注意が必要なのは,「家庭裁判所で検認をしたこと」と,「法律上有効な遺言であるかどうか」は,全く無関係だということです。
「検認」は,「遺言書」というものが存在し,「このような状態で,このようなことが書かれていた」ということを確認し,記録するだけの手続です。この「遺言書」が有効か無効かを裁判所に判断してもらいたいという場合は,「遺言無効確認の訴え」など,別の手続をとらなければなりません。

(検認の手続について)
1 家庭裁判所に申立をすべき人
① 遺言書を保管していた人
② 亡くなった方(遺言者)の相続人で,遺言書を見つけた人(①の保管者がいない場合)

2 申立の時期
① 遺言者が亡くなったことを知ったら,「遅滞なく」(保管者の場合)
② 遺言を見つけたら,「遅滞なく」(保管者がおらず相続人が発見した場合)

※ 「遅滞なく」は,法律が「急いでしなさい!」と求める場合としては,「直ちに」や「速やかに」ほど「すぐに!」ではないですが,特に事情もなく放っておくことはNGです。
※ 遺言を作成した方が「生きている間」は,検認はできません。

3 対象となる遺言書
以下は対象外となり,それ以外の遺言書は「全て」検認が必要です。
・公正証書遺言(※)
・法務局で保管された自筆証書遺言(法務局での保管が開始するのは2020年7月10日~)

※ 遺言者や証人,公証人が署名した「原本」が公証役場に保管されています。


(遺言の検認についての裁判所のサイト)

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監修

弁護士髙木 紀子(たかぎ のりこ)

熊本県弁護士会所属 56期

依頼された事件を単に処理するだけではなく、依頼してくださる「あなた」の幸せを実現します! 「トラブル」の相手はご本人にとって非常に身近な人です。家族・親族が相手となると,どうしても「気持ち」に関わるところが前面に出てきます。でも,こういったお気持ちに関することを無視してしまうと,ご自身がどうしたいか,どんな形になれば「解決した」,「安心した」と言えるのかも見えず,法律上の問題を解決することもできなくなってしまいます。「この人になら,自分の気持ちを話してもいいかな」,「この人になら,『こうして欲しい』,『そのやり方はちょっと違うような気がする』と遠慮なく言えそうだな」,「わからないことがあっても,遠慮せず質問ができそうだな」と感じていただき,問題を解決する「心強い味方」になることができればと思っています。

関連URL: https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_17/index.html

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