2021年05月07日 今日のお仕事
もう何年も前になりますが、離婚訴訟にまでなった案件で、「親戚の伯父さん」が仲介をされたことがあります。
当事務所にご夫婦と伯父さんがお越しになり、伯父さんがご夫婦のそれぞれに「お前も男なんだから、妻にそういうことを言うのはもうやめろ」、妻に対しても「お前もそういうわがままを言うな」といった感じで話をされ、「もうこのあたりで合意をしろ。わかったな」と鶴の一声的に話をまとめられました。ご夫婦の双方から尊敬され、信頼されている方だからこそ、なし得た力業だったと言えるでしょう。
やはり10年ほど前のことですが、別の依頼者の方から「これまでは、夫婦間で問題が起きた時は仲人さんに相談し、間に入ってもらっていた」と伺ったこともありました。
夫または妻との関係に問題を感じていて、「夫婦間でいくら話し合っても水掛け論になってしまうから、話し合いの場に同席して、どちらが正しいか判断して欲しい」、「私の話は全く聞いてもらえないので、弁護士から『奥さんの言い分が正しく、ご主人が間違っていますよ』と言って欲しい」といったご相談は、かなりよくあります。
「離婚したいわけではない」という場合は特に、間に入って「こうしなさい」と決めてくれたり、「夫はここを改めなさい。でも妻もこうした方がいいよ」と調整してくれたりする人がいるといいのになーと、私も思います。
ただこれは、間に入る方が①夫婦どちらのことも知っていて、②どちらだけの味方もされず、③ご夫婦のどちらからも「この人の言うことであれば聞こう」と信頼されていることが、大前提でしょう。
弁護士の仕事は基本的に「ご依頼をお受けした方の代理人として、依頼者の言い分や権利を主張する」というもので、揉めている当事者のどちらの味方にもならず、中立の立場から揉め事の調整をするということは、当方では行っておりません。
ではこういった場合どこに行けば?とお尋ねをお受けすることもありますが、一番近いのは、家庭裁判所の「夫婦関係調整の調停」でしょうか。実は離婚調停も「夫婦関係調整の調停」の一つなので、「離婚したいわけではないんです!それに裁判所なんてとんでもない…」とびっくりされますが、「夫婦関係調整の調停」には「離婚を求める」場合と「夫婦関係を円満に続けていきたい」場合の2パターンがあります。「これからも夫婦でいたいが、大きな問題がある。これを解決しないと離婚もあり得る」といった場合には、「夫婦関係調整(円満)の調停」を利用してみるのも、一つの手ではあります。費用がとても安いのも、大きな魅力です。
とはいえ、ハードルが高いですよね。落語に出て来る「御隠居」や昔の「仲人さん」のような、間に入って素敵に問題を捌いてくれる方がいるとよいのですが…。
熊本で離婚問題に強い弁護士へ相談したい方はこちら
当事務所にご夫婦と伯父さんがお越しになり、伯父さんがご夫婦のそれぞれに「お前も男なんだから、妻にそういうことを言うのはもうやめろ」、妻に対しても「お前もそういうわがままを言うな」といった感じで話をされ、「もうこのあたりで合意をしろ。わかったな」と鶴の一声的に話をまとめられました。ご夫婦の双方から尊敬され、信頼されている方だからこそ、なし得た力業だったと言えるでしょう。
やはり10年ほど前のことですが、別の依頼者の方から「これまでは、夫婦間で問題が起きた時は仲人さんに相談し、間に入ってもらっていた」と伺ったこともありました。
夫または妻との関係に問題を感じていて、「夫婦間でいくら話し合っても水掛け論になってしまうから、話し合いの場に同席して、どちらが正しいか判断して欲しい」、「私の話は全く聞いてもらえないので、弁護士から『奥さんの言い分が正しく、ご主人が間違っていますよ』と言って欲しい」といったご相談は、かなりよくあります。
「離婚したいわけではない」という場合は特に、間に入って「こうしなさい」と決めてくれたり、「夫はここを改めなさい。でも妻もこうした方がいいよ」と調整してくれたりする人がいるといいのになーと、私も思います。
ただこれは、間に入る方が①夫婦どちらのことも知っていて、②どちらだけの味方もされず、③ご夫婦のどちらからも「この人の言うことであれば聞こう」と信頼されていることが、大前提でしょう。
弁護士の仕事は基本的に「ご依頼をお受けした方の代理人として、依頼者の言い分や権利を主張する」というもので、揉めている当事者のどちらの味方にもならず、中立の立場から揉め事の調整をするということは、当方では行っておりません。
ではこういった場合どこに行けば?とお尋ねをお受けすることもありますが、一番近いのは、家庭裁判所の「夫婦関係調整の調停」でしょうか。実は離婚調停も「夫婦関係調整の調停」の一つなので、「離婚したいわけではないんです!それに裁判所なんてとんでもない…」とびっくりされますが、「夫婦関係調整の調停」には「離婚を求める」場合と「夫婦関係を円満に続けていきたい」場合の2パターンがあります。「これからも夫婦でいたいが、大きな問題がある。これを解決しないと離婚もあり得る」といった場合には、「夫婦関係調整(円満)の調停」を利用してみるのも、一つの手ではあります。費用がとても安いのも、大きな魅力です。
とはいえ、ハードルが高いですよね。落語に出て来る「御隠居」や昔の「仲人さん」のような、間に入って素敵に問題を捌いてくれる方がいるとよいのですが…。
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監修
弁護士髙木 紀子(たかぎ のりこ)
熊本県弁護士会所属 56期
依頼された事件を単に処理するだけではなく、依頼してくださる「あなた」の幸せを実現します! 「トラブル」の相手はご本人にとって非常に身近な人です。家族・親族が相手となると,どうしても「気持ち」に関わるところが前面に出てきます。でも,こういったお気持ちに関することを無視してしまうと,ご自身がどうしたいか,どんな形になれば「解決した」,「安心した」と言えるのかも見えず,法律上の問題を解決することもできなくなってしまいます。「この人になら,自分の気持ちを話してもいいかな」,「この人になら,『こうして欲しい』,『そのやり方はちょっと違うような気がする』と遠慮なく言えそうだな」,「わからないことがあっても,遠慮せず質問ができそうだな」と感じていただき,問題を解決する「心強い味方」になることができればと思っています。