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相続・遺言・離婚・借金問題を解決する熊本の「弁護士法人ときわ法律事務所」

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2020年07月04日 相続・遺言

時々,「あの土地は,名義だけは〇〇に変えたが,今も私のもの」といった話を伺うことがあります。 たいていはご高齢の方です。

(具体的にはどういった場合?)
・息子さんなどから「固定資産税をこちらで払う。そのために土地の名義だけ俺に変える必要がある」と言われて応じた
・息子さんは「老後の面倒を見る代わりに,同居している家は確実に自分のものにしておきたい」とか,「高齢で判断能力が弱ってきた親が家をだまし取られたりしないように」といった理由で生前贈与を受けたつもりでいるが,親御さんは「家は今も私のもの。名義を息子に変えただけ」という理解でいる
といったケースがあります。
親御さんは「名義は変わったけど,今も私のもの」と思っているため,他のお子さんに「私が死んだら,この土地はあなたのものになるからね」と言ったりして,親御さんが亡くなった後,「母さんは贈与のつもりはなかった。この土地は俺にくれると言っていた」,「母は兄に騙されたんじゃないか」と紛争の種になることもあります。

(土地の「名義」とは?)
土地の「名義」というのは,法務局に「この土地の所有者はこの人ですよ」と記録(登記)されている名前のことです。
名義は「所有者が誰か」を表すものなので,「実際の所有権とは切り離して,名義だけ譲る・移す」ということは,法律上は考えられません。
法務局で名義を変える時も,「登記原因証明情報」という書類を作って提出しますが,これには「〇年〇月〇日にAがBに贈与した・売った」など,土地そのものの所有権がいつ,どういった原因で移ったのか?が明記されます。
「土地の所有者はAのままで,名義だけ移します」という登記はありません。

(注意!)
ということで,「土地の所有者は私のままで,名義だけ変える」ということは,できません
お子さんからこういった申出があったからといって,「騙そう」といった悪意があるとは限りませんが,後に大きなトラブルとなる可能性があるので,「名義だけのことだから」と軽く考えてはいけません。
登記にあたっては,「売った」,「あげた」といった契約書なども作成されている可能性大ですから,後になって「名義だけ変えるつもりだった」と主張しても,「あなた自身が署名押印した契約書があるから,この契約書に書かれたとおりのことがあったはず」と反論されると,ほぼ負けます。
よさそうな話に聞こえても,書類に署名押印して欲しい,実印を押して欲しい,印鑑証明書を取って来て欲しい,印鑑登録カードを貸して欲しいといった話になった場合には,いったん立ち止まって考えましょう。
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